| ジュエリーの加工を始めてから４０年。 この間、ダイヤモンドの輸入卸の仕事も随分な期間あわせてしていた期間がありました。 当然アメリカ、ヨーロッパを旅する事が多く（イスラエルも大変多いのですが、これはまた別の話です。）海外の宝飾小売店を見て回るうちに、どうも日本とは随分違う感じがしていたものでした。 これは私が創った、貴方の為のジュエリーですと言わんばかりの店が目につくのでした。 勿論多くはなく、むしろ少数の店なのですが目につくほどにはありました。
もともとジュエラーというのはそう言うものなのだと思います。 委託の商品を数多くならべたてていても、または自社製品であっても量産品ばかりでは、どうしても皆同じ様になってしまい、どの店に行くのも同じ事になってしまいます。 自分が、何に関してもほしいものを捜す場合にはやはりどこでも同じものというのでは満足できないと思いますし、かといってあまりにあくの強いものでも困ってしまいます。 それに不当に高価なものも欲しいとは思わないでしょう。 だったら自分だったらどんなものが欲しいのか・・・というのが今創り続けているものです。 少なくとも、宝飾店というものはどこでも、幻想あるいは夢を売っている場所だと思います。 その場所で買い物をするという行為そのものを夢にする事に主眼を置いている場所もあるでしょうし、誰よりも安価な買い物ができる事にしている場所もあります。 でも、その為の努力や多大の経費を割くのであれば、やはり創っている作品そのものが夢になってほしいと思い、ほとんど全ての努力をそこにつぎ込んでいるつもりです。 例えば婚約指輪を造ろうと思った時、今後かなり長い間（ほぼ一生）手元に持ち続けるものであれば、この指輪そのものが夢であってはしいと思うからです。 |
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