NO.0138 2014.09.03発行

《 ワークショップから・・・ 》

リフォームのご注文を頂いて作るときもオリジナルデザインを考えついて作る ときも作り上げる物、その物の持つ雰囲気 あるいはそれを身に着けられる方 の雰囲気に合わせて細部の細工の方向を決定していかなければなりません。

「細部に神が宿る」とよく言われる様に良くできたデザインは、細部にも魅力 のあるものです。

細部の重要な一つに石の留め方があります。そしてその留め方で、ある時から とても有名になった留め方で「パヴェー・セッティング」があります。

ご存知の方も多いと思うのですが、パヴェーとは石畳の事でつまりは石畳のよ うに石を密に留める事です。

パヴェー・リングなどと言う名称の商品まで売られていたようですが単なる石 留の方法の一つにすぎないので、パヴェー・セッティングで石留してあるから 良い製品などと言う事は一つもありません。

典型的なパヴェー・セッティングの指輪を載せておきます。

これは「ミラーボールのような指輪」というご注文で作らせて頂いたものです がこの場合、ダイヤは必然的にパヴェーで留める必要がありましたし成功して いると思います。

こう言ったものもパヴェー・セッティングと呼んでいる所もあるようですが、 これは単に彫り留めと言われる方法だと思います。 ベルトの金具は初めて作りましたが、綺麗なものです。

このエメラルドの留めは 爪留めですが、エメラルドがとても弱い石の為に繊 細に留められて尚且つシッカリ留まるように一つの爪を二つに割っており、デ ザインの一つとしても生かしている積りです。

次回はもう一つのパヴェー・セッティングを事をお話ししたいと思います。