NO.0103 2011.10.05発行

《 ワークショップから・・・ 》

職人でいること、物を作る側にいることが自分にとって良い事と悪い事があります。

ただ、その境は中々あいまいなもので判断に困るのですがどちらにしてもこれが自分の生業なので納得しています。

とは言えたまにボンヤリ考える事があります。

先日お客様からプレゼント用の指輪とペンダントのセットのご注文を頂きその時点ではご予算にちょうど良いセットが在庫にありましたのでその由ご報告しました。

近日中のご来店後に決断されるとの事でしたのでそのままにしておくことになりました。

ところがその指輪を気に入られた別のお客様が直ぐに御入用だとの事でお持ち帰られてしまいました。

ここで突然困ってしまったのですが、普通なら3〜4週間かかる作成期間なのですがシンプルなものだった為、半日で作り、留め屋さんに無理を言って一日で留めてもらい二日間で代わりの指輪を用意しました。

これでその問題は解決出来、あたかも自分が職人だった事が良かったと言う一例のように思われるのですが・・・しかしです。

もしも自分で加工が出来なかったとすれば、もう少し沢山の商品を用意する努力をしていたでしょうし、この仕事を突然入れてしまった為に他の仕事を遅らせることになってしまいました。

どちらが良かったかの結論は出せないのですが、ともあれ下の写真がその指輪のセットです。

そしてこの下の写真が、遅れてしまった仕事です・・・トホホ